フォーミュラリー

当院医薬品フォーミュラリーの目的

当院では、2019年より医薬品フォーミュラリーを策定しております。
患者にとって有効性と安全性の高い標準的薬物療法を推奨することで、当院が提供する医療の質の向上に繋がるよう努めています。また、費用対効果から経済性に優れた医薬品の積極的な推奨を通じた社会貢献活動としても取り組んでいます。
さらに今後は、地域包括ケアシステムの医療提供体制において継続性に優れる薬物療法の提供を目指しています。


 フォーミュラリーとは、 医療機関において患者に対して最も有効で経済的な医薬品の使用方針とされ、欧米を中心に1990年代より導入されている医薬品マネジメントの手法です。
 わが国でも「ポストジェネリック医薬品の施策」として医療機関を中心として、医療の効率化と地域包括的医療の観点から本格的導入に向けての機運が高まっています。

「ポストジェネリック医薬品の施策としての役割」

①質の高い標準薬物治療を推進
:医薬品の臨床成績に関する情報を収集し、有効性・安全性などを評価する事から、臨床的有用性の高い医薬品の標準的使用が推奨できます。

②社会的責任
:保険医療を受けるすべての患者に質の高い医療と費用負担の軽減を同時に提供できるよう努めます。医療機関から介護保健施設・在宅など、地域の患者がどこでも標準的薬物療法が提供できる体制を目指します。

③未来に向けて医療体制を守る
:地域において薬物療法の継続性は、超高齢化社会を支える地域包括ケアシステムへ貢献する事ができます。また逼迫した医療財政を効率的に使用するフォーミュラリーは、国民皆保険医療制度を維持する事にも寄与すると考えます。

 当院のフォーミュラリー策定は医師・薬剤師・看護師を中心とした多職種共同によるワーキンググループ(WG)で合議しています。医薬品情報室薬剤師が収集したDI情報と文献などのエビデンスと、当診療科の専門性から考える薬物療法の合理性や患者視点に立った意見などを幅広く考慮し決定しています。

フォーミュラリー策定
<フォーミュラリーWGメンバー>
・医師(薬事委員会委員) 1名
・薬剤師(医薬品情報室) 2-3名
・経営企画課担当 1名
・診療科医師※ 1名以上
・診療科看護師※ 1名以上
・診療科薬剤師※ 1名以上
・その他必要と認めた者※
(管理栄養士、リハビリテーション技師、臨床検査技師、情報システム課)
※対象薬剤ごとに選出
<事務局・承認委員会>
事務局:薬剤科 DI室
承認委員会:薬事委員会


<フォーミュラリーの評価項目>

1.有効性・安全性
2.経済性(費用対効果)
3.臨床的合理性
 当院医薬品フォーミュラリー(2023年6月現在)

※注意:フォーミュラリーは医師の治療方針の中で考慮されるものであり、処方権を侵害するものではありません。また「標準的治療」の推奨であり、患者毎の疾患や症状によって適応できない場合があります。

お問い合わせ先

DI室(フォーミュラリーWG事務局)
担当 松永 佳誉子
メール:di0606f@ykh.gr.jp