臨床倫理について

身体拘束に関する当院の対応について

 当院は、急性期治療を提供する医療機関として、安全で質の高い医療を提供することを使命としています。当院で行う身体拘束は、患者さんにより良い治療を提供するための手段であり、虐待や人権侵害を意図したものではありません。
 当院は、患者さんの生命または身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、原則として身体拘束は実施しません。
 身体拘束を行う場合は、多職種の医療者で検討し、患者さんやご家族の同意を得て必要最小限の範囲で行います。また、身体拘束に伴う弊害を最小限にするよう努めます。
 身体拘束を行わなければ救命や治療が行えず生命に危険が及ぶと判断される場合には、速やかに安全かつ最善の治療を提供する急性期病院としての使命を果たすために、患者さんやご家族の同意がなくても、医療者の倫理に基づき身体拘束を実施します。
 身体拘束が必要な患者さんやご家族には、十分に説明し理解を得る努力をしますが、どうしても同意できない場合は、当院では適切な治療を提供することが困難になることがあります。


宗教的理由などによる輸血拒否に関する当院の方針

治療上必要な場合には、輸血を実施します。

・輸血が必要と判断した場合は、患者さんやご家族にその旨を十分に説明し、同意を得る努力をします。
・輸血以外の方法では救命や生命維持が困難な場合は、患者さんやご家族からの同意が得られなくても輸血を実施します。
・輸血に同意が得られない場合は、手術・カテーテル治療・化学療法などの治療は実施しません。


終末期医療に対する考え方

当院における終末期医療に対する考え方は、厚生労働省発「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」に準じます。