脱毛

脱毛への対処法

【脱毛の時期】

抗がん剤による脱毛は一時的なものです。通常1~3週間で抜け始めます。その後抜け始めると1~2週間くらいでかなりの量が抜けてしまいます。治療が終わると1~2ヵ月で再生が始まり、3~6ヵ月でほとんど回復しますが、個人差、治療の組み合わせにより異なります。

【脱毛時のお手入れ法】
  • 脱毛は髪を洗ったり、とかしたりしたときに多く、朝起きると抜けた毛が枕のまわりについているのが目立ちます。
  • 髪の毛が抜けた場合、短い髪のほうが始末が簡単に感じますから、思い切って短くしてしまうのもよいかもしれません。
  • 衣類や枕のまわりについている髪の毛は、ガムテープなどを使用すると簡単にとることができます。
  • キャップをかぶって寝るとまわりに髪の毛が落ちることもなく、脱毛による不快感を多少軽減できるようです。

【洗髪】
  • 頭皮を傷つけないように爪は短く切っておきましょう。
  • いつもどおり行っても脱毛の程度はかわりません。ただ、傷をつけると化膿することもあるため、傷をつけないようにしましょう。
  • 刺激の強いシャンプーやリンスは避けるようにしましょう。ただし、白血球が減少している時期は洗髪を怠ったりすると毛嚢炎を起こすことがあります。洗髪の回数を極端に増やす必要はありませんが、これまでの生活習慣と同じ程度には洗髪したほうがよいでしょう。

【整髪】
  • 髪をとかすと抜けるのが早いからといってとかさない人がいますが、髪がもつれてからみますので、注意してとかし、傷をつくらないようにしましょう。
  • 髪をとかすときは頭皮を傷つけないように柔らかいブラシを使用したりドライヤーの温度を低めにするとよいでしょう。

【パーマや髪染め】
  • 刺激になりますので、皮膚の様子をみて、担当医の許可が出るまで避けましょう。
【かつら・帽子】
  • 急に髪が抜けてくることが多いため、精神的に落ち込みやすくなります。あらかじめかつら、帽子やナイトキャップを用意しておくことで、心の準備をしておくとよいでしょう。
  • 必ず必要というものではありません。外観上容姿を整えるという点から、かつらを用意している方がいます。仕事上必要だったり、個人的にどうしてもかつらが必要という方は、あらかじめ用意されたほうがよいでしょう。
  • かつらは高額なものから手ごろなものまでいろいろあります。購入する場合は、一時的に使用することを考慮して、かつらを扱っている病院の売店や美容院、デパートなどの売場で相談するとよいでしょう。
  • かつらの他にスカーフ・帽子などを利用する方もいます。人によって抜け方が違うので、抜け方に合わせて選択してもよいかも知れません。
【まゆげ】
  • 個人差がありますが、眉毛も抜けやすく、表情がいつもと違った感じに見えてしまうことがあります。そのため男性でも眉ずみで描くのもよいでしょう。