転倒(てんとう)

まずこれだけは

転ぶ。つまずいて倒れる。倒れる。

少し詳しく

転倒は人が同一平面またはより低い平面へ転ぶことをいいます。

時間をかけてじっくりと

日本において、65歳以上の地域在住高齢者ではその約20%が1年間に1回以上転倒をするとされています。さらに入院・入所者では約40%、脳卒中患者では約60%と転倒リスクが上昇します。また、女性は男性に比べ転倒リスクが高くなります。転倒による外傷は、軽症を含めると約50〜70%とされており、重大な外傷である骨折を生じる割合は約1割以下です。

病院での転倒事故は、自宅とは異なる環境(床や照明、トイレなどの位置)、医療機器等による影響に加え、患者さんの疾患や治療等(体力や筋力の低下、ふらつきや脱力を起こす薬剤の影響、24時間の持続点滴による夜間のトイレ頻度の増加など)によって増加すると考えられており、72%は患者さんの自発的行動によるものとされています。

このため当院では、入院の際に「転倒・転落評価表」を患者さん、ご家族等に記載していただき、どのような転倒のリスクがあるのかを患者さん、ご家族等と共有し、一緒に転倒・転落予防に取り組みたいと考えています。また、入院の際にお渡しする「入院のご案内」や、「入院生活で気を付けていただきたい九か条」にも転倒・転落の予防についてわかりやすくご案内しております。

病院内で転倒しやすい場所
1位 病室(79.0%) 2位 食堂(10.0%) 3位 廊下(5.0%)