救命救急センターとは、すべての重篤救急患者を24時間体制で受け入れる高度な医療施設です。 したがって救命救急センターは生命の危険が回避された状態の患者については併設の病床あるいは転院元の医療施設等に転床させて常に必要な病床を確保しています。 また救命救急センターは救急医療の臨床教育を行なう場でもあります。
横須賀共済病院救命救急センターは、神奈川県で8番目に認可された救命救急センターで、 日夜発生する重症重篤救急患者を救急隊からのホットラインを使用して24時間体制で受け入れ, 院内の各科と協力して初期治療から集中治療まで行っています。 三方を海で囲まれた三浦半島地区(横須賀・三浦・逗子および葉山町)の救急医療の最後の砦です。
施設・設備
- 初療室2床、病床数20床(内ICU10床)
- 生体監視装置、スケールベッド、人工呼吸器、内視鏡、持続透析ろ過装置、経皮心肺補助装置(PCPS)、超音波装置、低体温機器など)
特徴
- スタッフはあらゆる救急患者の初期治療に精通し、緊急開胸術や経皮心肺補助装置の装着、大動脈閉塞バルンの挿入等を行えます。
- 各科医師と協力し、緊急手術や緊急カテーテル治療、動脈塞栓術を常時行える体制を整えています。
- 地域の消防と連携し、メディカルコントロール体制を主導し、院外の救急システムの発展に寄与しています。
- Dr. nowやユビキタスネットワーキング技術を用い、救急車内の映像配信や救急車の位置情報など革新的な試みを行っています。また初期治療のおける電子カルテ化も完了しています。
- ワークステーション
横須賀消防と協力して救急隊1隊を救急車ごと院内に配備し、3次救急患者が発生したときには、医師・研修医・看護師同乗で現場に向かって初期治療を行っています。これにより病院で待っていたのでは救命できない緊急患者を救うことが可能となってきました。またワークステーションは救急救命士や救急隊員の教育も兼ねており、サイドバイサイドで指示・指導を行う直接的メディカルコントロールを実施しています。この方式は経済的にも優れており,注目されています。 - DMAT
日本DMAT隊員5名を有し,常に災害派遣に対して備えています。
実績
平成23年において救急隊からのホットライン受け入れ不可例は8件で、その内訳は、電話不通、重症患者複数が各1件、指示行為のみが2件、残り4件は2次対応(オーバートリアージと判断)でした。