臨床工学技士とは?
現代医療は、機器を介した高度な治療があたりまえに行われるようになってきています。
そのような中、様々な生命維持管理装置の管理を行う専門的技術者を医療現場に配置することを目的に、1987年に我々臨床工学技士は、国家資格として誕生しました。
臨床工学技士ってどんな仕事?
横須賀共済病院では、25名(男性:20名 女性:5名)の臨床工学技士が各部門に分かれ、透析センター・集中治療室・手術室・医療機器管理室・カテーテル室等をローテーションにて業務しています。
院内スタッフの皆さんには、ME(medical engineer)と呼ばれています。主に、循環器疾患・血管疾患・呼吸器疾患にたずさわり、生命維持管理装置の操作・保守管理を行っています。
例えば、心臓手術に用いる人工心肺装置は、臨床工学技士が担当します。
人工心肺装置とは、手術中に心臓から人工心肺装置に血液をbypassさせ、その血液を酸素化して全身に送る装置です。人工心肺装置が、心臓と指示を出す脳の両方をうまくコントロールできなければ、心臓手術は成功しません。
欧米では人工心肺装置を操作する臨床工学技士を、パーフュージョンパイロットと呼んでいます。
確かに、人工心肺装置は、飛行機の離着陸に似た操作を行う、いわば操縦士です。
これは業務の1例ですが、横須賀共済病院MEは、専門性が高く体力も神経も使う大変ハードな仕事をしています。
臨床工学科の病院での役割って?
MISSが許されない医療の現場では、扱う医療機器も同じように管理・点検に気が抜けません。
いつでも最高の状態で敏速に使用できるよう我々が整備し、最新機器を積極的に配置しています。
院内スタッフへは、定期的な医療情報配信や勉強会等の教育も行っております。
また、休日夜間の緊急を要する患者さんに対応するべく、365日24時間すぐに対応出来るように、当直1名、緊急呼出が2名の計3名体制で行っています。近院では困難な最先端高度医療を支え、横須賀三浦地域の急性期治療を可能にしています。