心臓カテーテル室部門
カテーテル室5つを稼動させ、臨床工学技士が虚血業務、不整脈治療業務(アブレーション業務、CIEDs業務)のそれぞれ高度で広範囲な治療を補助しています。
心臓カテーテル室部門では各自のスキル向上により、ITE試験合格者、CDR認定者、心電図検定一級合格者、不整脈治療専門臨床工学技士が日々の業務に従事しております。
臨床工学技士の役割
- 1.心臓カテーテル室 虚血業務
- 心臓カテーテル室内の虚血業務は虚血性心疾患や末梢血管疾患の検査と治療の全てに24時間365日、関わっています。業務内容は検査や治療時に必要な機器の操作と保守点検を行います。主な機器には心電図と血圧の変化をモニタリングするポリグラフ、カテーテルを冠動脈内に挿入し直接観察する血管内画像診断装置(超音波を使用するIVUS、近赤外線を使用するOCT)、石灰化病変を削り取るロータブレータ、ダイヤモンドバック、血管内プラークや血栓をレーザー光を用いて蒸散させるエキシマレーザー、狭窄病変がどのくらい血流を阻害しているかを測定する冠血予備量比:FFR等の操作や計測を行います。さらに、緊急時に補助循環として使用するIABPやV-A ECMO、V-V ECMOの挿入補助や挿入後の管理を行っており広範囲に渡り業務を行っています。
ACIST操作
IVUS操作
- 2.不整脈治療業務
-
2-1.アブレーション業務
電気生理学検査やアブレーションに用いる医療器具の操作と保守点検を行います。術中の代表的な機器操作には心臓の電気情報を解析するLabシステム。解剖学的な情報を得たり、頻拍解析に必要な3Dマッピングシステム。Labシステムを使用する事で心臓に任意の電気信号を流し、不整脈を誘発、停止、解析を行うスティムレーターの操作などを行い、日々のチーム医療の一員として業務しております。アブレーション業務は高度で専門性の高さを臨床現場で求められます。また機器の進歩がとても早く毎年新しい装置や機器のアップデートがありますが、個々にセミナーや学会への参加や、院内勉強会を開催する事で最先端の機器操作に常に臨床工学技士が従事できるように努めております。- アブレーション業務
-
2-2.不整脈デバイス業務 (CIEDs)
徐脈や頻脈を検知・治療を行う医療機器(ペースメーカ、植え込み型除細動器:ICD、心臓再同期療法:CRT等々)を心臓植え込み型電気的デバイス(Cardiac Implantable Electronic Devices, CIEDs)といいます。当院では全てのCIEDsを心臓カテーテル室で新規挿入/交換をしています。CIEDsの手術や挿入後の設定やデータ管理にも専門的知識が必要であり、セミナー勉強会などを通じて最先端の機器操作に臨床工学技士が従事出来るよう努めております。