体外循環部門

体外循環部門

人工心肺装置操作
人工心肺装置操作
  • 日本体外循環技術医学会による安全装置施設基準勧告を尊守したローラポンプ型人工心肺装置を用い、
    各種安全機能を有した管理操作を行なっております。
  • 4学会合同体外循環技術認定委員会、体外循環技術認定士がおります。
  • 人工心肺操作時は、2名の臨床工学技士が担当します。

人工心肺とは?

心臓内部の開心術手術に人工心肺装置を用います。

人工心肺回路図
人工心肺回路図

開心術手術は、心臓の大動脈、大静脈の血液の流れを遮断しなくてはなりません。
しかし、その血液の流れ、いわゆる血流を遮断すると、脳などの酸素が必要不可欠な臓器は、3~4分以上で大きなダメージを受け、回復できない状態になってしまいます。

そこで、心臓に向かってくる静脈血を人工心肺装置に全て回収し、装置の中でその静脈血を酸素化し動脈血にして患者さんの体に送るものを人工心肺と呼んでいます。
人工心肺操作は、臨床工学技士2名が行います。大血管、弁膜症手術の場合、心臓を一時的に停止させることもあり、そのために、人工心肺装置に回収された血液の温度を冷やしさらに、心臓の冠動脈に薬液を送るなどの操作も必要になってきます。
もちろん心臓手術は、外科手術ですので術中は出血もしますし、血圧も上下します。
血液組成も一刻一秒で変化しますから、それらの変化を見抜き薬剤等も駆使しながら、手術の進行に合わせて人工心肺を操縦しています。

心臓手術は緊急手術も多々あり、大手術です。心臓を病んだ患者さんに昼も夜もありません。
我々は、冷静に的確に人工心肺を操作し、その手術を成功させることを第1に、手術に臨むのです。

体外循環部門
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体外循環技術認定士とは?

当科には、体外循環技術認定士が在籍し人工心肺操作を担当しています。
体外循環技術認定士とは、病院勤務3年以上30例以上のキャリアがあり、3年間の教育プログラムを修了したものが、認定試験を受けることが出来、その試験に合格した臨床工学技士に認定されるものです。
認定する4学会合同体外循環技術認定委員会教育プログラムは、体外循環の事故防止の観点から、特に安全面の教育が必要であるとの認識で、36単位のカリキュラムが網羅されています。
実際に人工心肺装置や人工心肺回路を用いてのトラブル回避、体外循環異常時の対処法なども取り入れています。
体外循環技術認定士が、人工心肺操作をリードすることで、より安全な心臓手術が可能になるわけです。