中央検査科 業務内容|生理検査部門

生理検査部門

2011年11月より、生理検査室が拡張し待合室も整備されました。肺機能・脳波・超音波検査室内のレイアウトも変更になっています。
2017年7月には国際規格である「ISO15189」の認定を取得しました。

当検査室は、D棟1階にあります。心電図や肺機能、脳波関連、超音波全般の検査は生理検査受付にスケジュール表を提出してださい。

 

検査一覧
安静時心電図 肺機能(VC・FVC) 無呼吸(アプノ)モニター 頚動脈超音波
安静時3分間心電図 薬剤改善試験 パルスオキシメーター その他超音波
負荷心電図(マスター) 体組成検査 終夜睡眠ポリグラフィー(PSG) 脳波
負荷心電図(歩行) 胸郭内気量 ABI/PWV/TBI 聴性脳幹反応(ABR)
負荷心電図(ジャンプ) 肺拡散能力(DI co) 皮膚還流圧検査(SPP) 視覚誘発電位(VEP)
負荷心電図(起立試験) 自律機能検査(R-R) 携帯心電計 体性感覚誘発電位(SEP)
呼気NO検査 チルトテスト 腹部超音波 筋電図
リハビリ心電図 ホルター心電図 心臓超音波 疲労試験
レートポテンシャル(LP) 重心動揺検査 経食道心臓超音波 神経伝導速度
運動負荷試験 音声機能検査 血管超音波 平衡機能検査(VOG)
心肺運動負荷試験 音響分析検査 FNA(穿刺吸引細胞診
造影超音波検査
聴覚検査
新生児聴覚検査(AABR)
2週間ホルター心電図 カプセル内視鏡 6分間時間内歩行検査  

 

安静時心電図

脈拍の変動(徐脈、頻脈)や不整脈の有無、心房や心室の肥大及び拡張、心筋障害などを評価します。
検査は、ベッドに安静仰臥位で記録します。両手足に電極をつけて誘導する四肢誘導(6誘導)と胸に電極を付けて誘導する胸部誘導(6誘導)の計12誘導から評価します。検査時間は2~3分程度ですが、他にも3分間心電図や階段昇降による負荷心電図などの検査もあります。

ホルター心電図

1日の日常生活での心電図記録を行い評価するものです。
小型レコーダーを約24時間携帯していただき、日常生活での一過性不整脈の出現状態や虚血性心疾患の追跡などの目的で行います。

検査を受けられる方へ

【1日目】各科より検査伝票を受け取り心電図室へおいで下さい。
     尚、当日超音波検査など一緒に受けられる方はその指示にしたがってください。
【2日目】行動記録カードに指定された時間までにおいでください。

注意点

1. 上下に分かれるものを着用しておいでください。
2. レコーダーを装着中、電気毛布は使用できません。
3. レコーダーを装着中、入浴はできません。
4. 装着後の問い合わせは(内線2396)心電図室へ

 

肺機能検査

肺の換気機能(肺活量などの測定)、肺の酸素の取り込み率を測定します。

検査項目

肺気量分画、強制呼出曲線、胸郭内気量、気道抵抗、肺拡散能力など

検査方法

担当技師の合図で、大きく吸ったり吐いたりしていただき記録を行います。
通常の検査は10分程度ですが、胸部内気量、肺拡散能力を検査する場合は30分かかります。

呼気NO検査

喘息に関する検査のひとつで、呼気中のNO(一酸化窒素)の測定をしています。喘息患者さんの気道には好酸球性炎症があり、炎症性刺激により、主に気道上皮のNO合成酵素が誘導され、大量のNOが産生されています。そのため呼気中のNO濃度を測定することで、気道の炎症の存在や程度を知ることができます。

検査を受ける前の注意点

当院では、測定前1時間は、飲食を控えていただいております。水や、硫酸塩を多く含む食材(レタスやほうれん草等)で、測定結果に影響することがあります。

 

脳波

脳神経細胞の活動に伴って生じる電気的変化を、頭皮上に装着した電極を通して記録します。眼を閉じて力を抜いた状態で記録を行います。検査中に過呼吸や光刺激などを行い、通常1時間程度で終了しますが睡眠するまで記録を行う場合もあります。

 

筋電図・神経伝導速度

筋電図

骨格筋の活動電位の状態を知ることにより、筋の異常あるいは末梢神経の異常を調べる検査で、専門の医師が施行します。

神経伝導速度

皮膚の上から神経部位に弱い電気刺激をすると、刺激が先端へ伝わります。この時のスピードを測定する検査です。検査部位は、手足の運動神経、感覚神経の2種類を行っています。

 

脳誘発電位

特定の刺激に対する特定の脳の応答活動を記録します。
刺激の種類により聴性脳幹反応(ABR)、体性感覚誘発電位(SEP)、視覚誘発電位(VEP)などがあります。検査により1時間以上かかる場合があります。小さなお子様の場合は眠剤で眠らせて検査します。

 

平衡機能(めまい検査)

開閉眼立位による体のふらつきをみる重心動揺検査とめまいの時に起こる眼球の振れ(眼振)をアイカメラで記録します。
自発眼振、注視眼振、ETT、サッケード、OKN、頭位眼振を検査します。
検査時間は30分程度です。

 

終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG)

睡眠時無呼吸の検査です。1泊入院して、脳波による睡眠状態、血中酸素濃度、心電図、呼吸状態、周期性四肢運動などを検査します。

 

腹部超音波検査

とくに上腹部臓器(肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓)を中心に画像評価します。

検査の注意点

1. 当日は、絶食ですが、服薬のためのお水、白湯、お茶に限り飲んでも結構です。
 ※食事をとると、胆嚢などは十分な評価ができなくなります。
2. 内視鏡検査もある方は、その指示に従ってください。

検査時間

10~15分程度で、とくに痛み等はありません。

 

心臓超音波検査

検査内容

心臓(左房、左室、右房、右室など)の大きさ、各弁の性状(狭窄、逆流などの所見)、血流異常、壁運動異常、心筋の性状などを評価し診断に役立てます。

検査の注意点

食事など特に注意点はありません。普段通りで構いません。

検査時間等

左側臥位や仰臥位で施行し、おもに胸壁から走査します。
検査時間は15~30分程度で、とくに痛み等はありません。

特殊検査

経食道心臓超音波検査は、専門の医師が主に内視鏡室にて施行します。
(注意点:この検査の場合、検査前3時間以上の絶飲食が必要です。)

 

頚動脈超音波検査

検査部位

脳に行く血管(総頚動脈、内頚動脈と外頚動脈の起始部、椎骨動脈の一部)を評価します。

検査内容

狭窄病変(プラークや血栓などの隆起性病変の有無と程度)の診断、壁(内中膜複合体)の厚み、内径等を評価します。また、内頚動脈と椎骨動脈の血流速度も計測しています。検査は仰臥位で行い、時間は15~20分程度です。

 

その他超音波検査

当検査室では、腹部、心臓、頚動脈の他、上肢・下肢血管、甲状腺や耳下腺などの耳鼻科領域の検査を施行しています。
また、産婦人科や泌尿器科などは各科外来にて施行されています。

 

運動負荷試験

トッレドミルやエルゴメーターを使用し徐々に強くなる運動を行い、その間の心電図や血圧を連続的に測定します。

注意事項

 1. 通常の薬の服用については、医師の指示に従ってください。
 2. 検査時間前の2~3時間前の食事や喫煙は避けてください。(少量の飲水はかまいません)
 3. 動きやすい服装でご来院ください。
 4. 当日体調が優れない方は、お申し出ください。

 

心肺運動負荷検査 / 心臓リハビリテーションの為の心肺運動負荷試験



徐々に強くなる運動を行い、その間の心電図や血圧を連続的に測定します。
さらに、マスクをして呼気中の酸素と二酸化炭素を同時に測定し、心肺の機能を調べる検査です。
心臓リハビリテーションを安全に行う為や、リハビリテーションの効果を評価する目的で心肺運動負荷試験を行うこともあります。